徒然SOAS交換留学Diary

2019年8月末〜2020年7月までのSOAS交換留学の内容と、旅行だとか生活だとかを共有する(予定の)ブログです!

留学終わった話

留学が終わった。

10ヶ月に及ぶはずだった留学は、授業期間のうち4分の1がデモで潰れたりコロナで強制帰国になったり散々なトラブルに見舞われたけれど、6月2日に提出した最後のレポートをもって私の留学生活は終わりを告げた。

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この像、ティルヴァッルヴァル(Thiruvalluvar)っていう南インドの思想家らしい。5〜6世紀くらいの人で、タミル文学で超有名とのこと。アジアアフリカの研究を進めるSOASらしいっちゃらしい像だけど、今日まで全然知らなかった。笑

 

せっかくSOASという素敵な場所で勉強できたのだから、振り返りも兼ねて最後のブログ更新をしようと思う。

 

最後のお品書き

 

 

学んだこと

1. 物事は白黒善悪はっきり区別できることばかりじゃない

私は善か悪かで物事を判断しがちだった。世の中そんなに簡単じゃないということがわかった。例えば、マイクロファイナンスとか。あの仕組み自体は貧困層の人々を助けようという目的で進められたはずなのに、貧困層の搾取が進んだり、多重債務者が増えたり、弊害はたくさん起きた。じゃあその取り組みがなかったらよかったのか?そうじゃないだろう。そんな簡単な話じゃない。
一つの意見にもそれに賛成する人、反対する人がいて、それをまず知る必要がある。だから、レポートでもめちゃくちゃreferenceが必要。そしてそれをもとに、いろんな意見のグラデーションの中で自分はどこに位置したいのかを決める。そして次の社会の取り組みに生かす。そんな基本的なことを知った。
 

2. とりあえずなんか言っとけ(対人系)

授業でもなんでも、とりあえず言ってみるのが大事だと知った。はっきり言って私の発言量なんてたかが知れてるけど、readingしてる時から何がこれでは大事なんだろうって考えて、tutorialで発言できるようにしたり、誰も手をあげなかったら頑張ってあげたり、そうやって行動することで自分の認識の間違いを知れたりもする。先生から思わぬ反論をくらったり。そして、わからんなりに発言した方が、どんなにちっぽけなことでも達成感がすごい。

 

あと、わからなくなったら素直に聞くこと。

図書館の司書の人にも、四人メール送って一人は返信くれて、懇切丁寧にessayの書き方を教えてくれた。プレゼンも見てくれた。

火曜日の途中からわけわからんくなった金融系の授業のおっかなさそうな先生も、office hourに行ったら質問に答えてくれた(こいつ理解できなさすぎてやべえなって思われていたのかもしれない)。そのおかげなのかどうかわからないけど、授業中まともに発言できていなかった割に受講姿勢の成績は比較的高めにもらえた。

 

そして友達。はっきり言って、ロンドンでめちゃくちゃ友達ができたかと言われたらそうでもない。無理やり友達作ろうとして失敗したこともある。新学期が始まった時にオリエンテーションイベントに参加した時のこと。グループ分けされて、知らない学生8人くらいと英語のカードゲーム(カードを並べて笑える文章を作ろうという、言葉の前提知識や笑いのセンスを共有しておく必要がある鬼畜ゲーム)をした時、ジョークの意味やカードに書かれている言葉がわからなすぎて場をしらけさせたのは今となってはいい思い出(意味がわからないかもしれないが、とりあえずその場から消えたくなったということは伝わってほしい)。その時にも、自分のできなさでグサグサになりつつも参加しておいてよかったと思っている。こんなんじゃ友達できねえとも思ったけど、よく考えたら日本の大学でも友達少なかったし、あんまり変わらん。こんな自分とも楽しく喋ってくれる、そして自分も楽しくなれる、そんな希少な人を探せばいい。

そして数少ないけど友達はほんのちょっとできた。

その国の人に対する先入観がぶち壊されたり、この友達とおしゃべりしたいから、元々この言語全く興味なかったけど勉強しようと思ったり。(というわけで中国語を今日から始める)

現地でできた日本人の友達もたくさんいる。英語の師匠とか。

日本人ですら合う人合わない人がいるのだから、外国に行ったから誰とでも友達になろう!って変に力を入れたらまじで友達はできないとわかった。

人間背伸びした場所に行くとまじで友達はできない。これはほんと。だって、discussion society(めちゃくちゃ討論するサークル)行った時「あ、これ友達になられへんわ」て思ったもん!なんか喋れねえって思ったもん!!

 

3. 自分は死ぬほど恵まれてると気づく

帰国してから親と話してる時。

海外の人たちって、高校→旅→大学って行ってたり25歳から大学入ってたりしてて自由なんだなって話をしていたら、でもそれは「海外の人」がすごいのではなくて、その人の金銭的な余裕がそうさせているんじゃないのかと言われて、確かにその通りだなと。実際、ロンドンではホームレスが増えていて、私も10代にしか見えない女の子や男の子がキングスクロス前の路上で寝ていたり、通学路の途中にあるでかい病院の前で物乞いをしているのをみた。

私は恵まれている。だから何かしないといけない、とは言わないけど、それは忘れてはいけないと思う。親や友達に優しくしてもらって、愛情を注いでもらった分、誰かに愛情を注ぐ側になりたい。

 

逆に後悔していること

1. インターンとかボランティアとか、ちゃんとやっとけばよかったー!!

これはめちゃでかい。何をやってきたの?って言われたら、勉強しかねえ。
そりゃちょっとくらいはボランティア参加したけど、長期のやつもっと早くからやっとけばよかった。エントリーだけしたけど、コロナで流れちまったぜ、クソやろう。うじうじ悩んで行動遅かったら後悔するってこのことだ。
 

2. もっと遊んどけばよかったーーー!!!

1からの落差がすごいけど、弁明させてほしい。詳しく語らせて。

まずはミュージカル。

もっと見に行っとけばよかった。せめて最安値の席でいい。wickedとdear evan hansen、mamma mia(これは一回見に行ったけどそれだけじゃ足りない)見ときゃよかった。あと、phantomをめっさいい席でさっさと見ときゃよかった。後悔。
 
そしてイギリス国内旅行。
本初子午線さえ行ってない私やばくない?グリニッジなんて基本中の基本を押さえてない自分って何?しかも私ロゼッタストーンさえ見てないよ?授業で1時間大英博物館行っただけよ???あほなの???
 
ヨーロッパ旅行に関しては、クリスマスと2月のreading week期間中に行けたので良しとしておく。アウシュビッツという行きたかった場所にも行けたし。でも、スペインとかも行きたかったなあ。イスラエル、モロッコ、フランス、オランダ、。。。。。美味しいご飯。。。。。。。
 
 

3. もっとreading(勉強)絶対できたーーーー

readingもっとやれたはずだ。疑問点とか、もちろん全て解消されたわけじゃなかった。ますます社会の謎は深まるばかり。資本主義ってどうなの?結局私たちの社会って企業に左右されてる感じするけど、その企業を動かしてるのは誰なの?

 

そして私は将来何がしたいの?????

 

悶々悶々。。。。

という感じだ。

今は就活もあって、めちゃくちゃ働きたい気分。社会的な活動がしたい。

この留学は自分にとって成功体験なんてもんじゃなかった。自分の至らないところがたくさん露呈されて、反省するところがたくさん。

ここからどう動くか、が問題なんだろう。

自分の思考の物差しを持って、勉強し続けることを忘れずに生きていこう。そして、やりたいことがあるならばすぐに行動しよう。

 

今まで読んでくれた人、ありがとう。

あなたのこれからの人生がとっても楽しいものでありますように!私も楽しく生きていきます。

 

 

 

5:15PM Pth June Tuesday 兵庫の自宅にて。