留学終わった話
留学が終わった。
10ヶ月に及ぶはずだった留学は、授業期間のうち4分の1がデモで潰れたりコロナで強制帰国になったり散々なトラブルに見舞われたけれど、6月2日に提出した最後のレポートをもって私の留学生活は終わりを告げた。
せっかくSOASという素敵な場所で勉強できたのだから、振り返りも兼ねて最後のブログ更新をしようと思う。
最後のお品書き
学んだこと
1. 物事は白黒善悪はっきり区別できることばかりじゃない
2. とりあえずなんか言っとけ(対人系)
授業でもなんでも、とりあえず言ってみるのが大事だと知った。はっきり言って私の発言量なんてたかが知れてるけど、readingしてる時から何がこれでは大事なんだろうって考えて、tutorialで発言できるようにしたり、誰も手をあげなかったら頑張ってあげたり、そうやって行動することで自分の認識の間違いを知れたりもする。先生から思わぬ反論をくらったり。そして、わからんなりに発言した方が、どんなにちっぽけなことでも達成感がすごい。
あと、わからなくなったら素直に聞くこと。
図書館の司書の人にも、四人メール送って一人は返信くれて、懇切丁寧にessayの書き方を教えてくれた。プレゼンも見てくれた。
火曜日の途中からわけわからんくなった金融系の授業のおっかなさそうな先生も、office hourに行ったら質問に答えてくれた(こいつ理解できなさすぎてやべえなって思われていたのかもしれない)。そのおかげなのかどうかわからないけど、授業中まともに発言できていなかった割に受講姿勢の成績は比較的高めにもらえた。
そして友達。はっきり言って、ロンドンでめちゃくちゃ友達ができたかと言われたらそうでもない。無理やり友達作ろうとして失敗したこともある。新学期が始まった時にオリエンテーションイベントに参加した時のこと。グループ分けされて、知らない学生8人くらいと英語のカードゲーム(カードを並べて笑える文章を作ろうという、言葉の前提知識や笑いのセンスを共有しておく必要がある鬼畜ゲーム)をした時、ジョークの意味やカードに書かれている言葉がわからなすぎて場をしらけさせたのは今となってはいい思い出(意味がわからないかもしれないが、とりあえずその場から消えたくなったということは伝わってほしい)。その時にも、自分のできなさでグサグサになりつつも参加しておいてよかったと思っている。こんなんじゃ友達できねえとも思ったけど、よく考えたら日本の大学でも友達少なかったし、あんまり変わらん。こんな自分とも楽しく喋ってくれる、そして自分も楽しくなれる、そんな希少な人を探せばいい。
そして数少ないけど友達はほんのちょっとできた。
その国の人に対する先入観がぶち壊されたり、この友達とおしゃべりしたいから、元々この言語全く興味なかったけど勉強しようと思ったり。(というわけで中国語を今日から始める)
現地でできた日本人の友達もたくさんいる。英語の師匠とか。
日本人ですら合う人合わない人がいるのだから、外国に行ったから誰とでも友達になろう!って変に力を入れたらまじで友達はできないとわかった。
人間背伸びした場所に行くとまじで友達はできない。これはほんと。だって、discussion society(めちゃくちゃ討論するサークル)行った時「あ、これ友達になられへんわ」て思ったもん!なんか喋れねえって思ったもん!!
3. 自分は死ぬほど恵まれてると気づく
帰国してから親と話してる時。
海外の人たちって、高校→旅→大学って行ってたり25歳から大学入ってたりしてて自由なんだなって話をしていたら、でもそれは「海外の人」がすごいのではなくて、その人の金銭的な余裕がそうさせているんじゃないのかと言われて、確かにその通りだなと。実際、ロンドンではホームレスが増えていて、私も10代にしか見えない女の子や男の子がキングスクロス前の路上で寝ていたり、通学路の途中にあるでかい病院の前で物乞いをしているのをみた。
私は恵まれている。だから何かしないといけない、とは言わないけど、それは忘れてはいけないと思う。親や友達に優しくしてもらって、愛情を注いでもらった分、誰かに愛情を注ぐ側になりたい。
逆に後悔していること
1. インターンとかボランティアとか、ちゃんとやっとけばよかったー!!
2. もっと遊んどけばよかったーーー!!!
1からの落差がすごいけど、弁明させてほしい。詳しく語らせて。
まずはミュージカル。
3. もっとreading(勉強)絶対できたーーーー
そして私は将来何がしたいの?????
悶々悶々。。。。
という感じだ。
今は就活もあって、めちゃくちゃ働きたい気分。社会的な活動がしたい。
この留学は自分にとって成功体験なんてもんじゃなかった。自分の至らないところがたくさん露呈されて、反省するところがたくさん。
ここからどう動くか、が問題なんだろう。
自分の思考の物差しを持って、勉強し続けることを忘れずに生きていこう。そして、やりたいことがあるならばすぐに行動しよう。
今まで読んでくれた人、ありがとう。
あなたのこれからの人生がとっても楽しいものでありますように!私も楽しく生きていきます。
5:15PM Pth June Tuesday 兵庫の自宅にて。
なんだかんだで留学がもうすぐ終わる
題名の通りすぎて何も言うことがないレベルなのだけれど、もうすぐ留学が終わる。
6月2日に提出するレポート(のような形式のテスト)を提出すれば、もう全ての課題を終えたことになり、あとは単位があることを祈るのみ。
27日〜29日にかけて、10問の中から3問選んで1200words以内で、テスト問題が公表されて48時間以内に回答しましょうって言うテストがあった。
その時が一番しんどかったかもしれない。
こっちに来てからのんびりゴロゴロ生活をしすぎて、授業の振り返りをちゃんとやれてなかったのもあって、浅い回答をしてしまったような。
この7ヶ月で終わってしまった留学はあっけなくて後悔ばっかりになってしまったなあ〜〜〜っとため息をついていても始まらないので、残りの2000wordsのエッセイを最後までやり切って、このブログに振り返りを書いて、私はこの留学を終えるんだろう。
どうでもいいけど最近ハマっているアーティストについて。
この留学で楽しいことはたくさん学んだけれど(ミュージカルとかワインとか旅行とか友達よんだご飯とか)、その中の一つがR&Bだ。明確な定義とか何も知らぬので、私の中のイメージは「ゆったりムーディーな曲」といった感じ。クリスマスにお世話になった友達が教えてくれた。
で。
SpotifyでR&B UKのプレイリストがあったので聴いていたら、そこで私は運命的な出会いを心たのである。
それがこの曲。
MVももちろんあるけれど、なんかの番組で作曲&歌手のJacobのお風呂場から演奏がお届けされたこのバージョンが一番素敵だと思うのでこちらを貼り付けておく。
この、Jacob Collierという男がすごい。
多彩な楽器を操り、あらゆる音域を歌いこなし、尚且つ何百ものフレーズを組み合わせた作曲までこなしてしまう超人である。なんかグラミー賞とってた。もうすでにその才能は世に知られていた。古参になれなかった自分が悔しい。
そのinstruments & vocals部門でベストアレンジメント賞を受賞したのがこちら。
このMoon River(ティファニーで朝食をで流れるアレ)のカバーも素晴らしい。素晴らしいなんておこがましいけど大好きだ。
夜に聞くとめちゃくちゃエモい。
泣けてきてしまう。
この留学で、存外私は文章を書くのが好きみたいだ(うまいかどうかは別として)と気がついたので、noteを書こうかなと思っているわけだけど、この人の魅力を語る記事を書きたいと思うくらい素敵すぎる。
いつかnoteでJacob Collierをごり押しする記事があったらそれ私です。
12:12 AM 1st June 2020, 兵庫県の自宅にて
ちなみに、このmoon riverのコメント欄で、「Zoom meetings be like」ってコメントとか、その返信に「MOOOOOON」とかあって爆笑した。みたらわかるはず。
こういうコメントをいい感じに日本語に訳すの難しいんだけど、こういうコメント面白くて私は好きよ。
帰ってきた1日目。
関空に到着した飛行機は留学生が半分以上を占めていた気がする。
ヒースロー空港→ドバイ→関空と合計22時間に及ぶ長旅だったが、その中で一番衝撃だったのは中国の方達の完全防備の服装だ。
「これから私たちは感染者の治療に赴くんだ!!!」といわれても納得してしまう。白い雨がっぱをしっかり着込み、靴はビニールで覆い、目にはゴーグル。マスクと手袋も装着し、これならウイルスも体に付着しようがないぜ!!!って感じだ。
しかも、機内食食べない。
機内食大好き人間の私としては、「それ代わりに食べましょうか?」って聞きたくなるくらいだった。
寝ている間にゴーグルの内側に水滴が付いているのを見ると、「一周回って気持ち悪くなって体調悪くなりそうやな…」と感じてしまった。でも、感染するリスクを最大限低くするにはやりすぎくらいでちょうどいいのかもしれない。
私はと言えばウエットシートを持ってきていたけれど、間違えて上の棚に入れてしまい、結局テーブルを拭いたりするのは諦めた。ダメダメだ。
ちなみに今回利用したのはエミレーツ。エミレーツはいいとこやで!!と聞いていたので楽しみにしていたのだが、何よりCAさんの服装(特に帽子とベール)が美しすぎて、常時ガン見してしまった。白いベールが右側からゆったり下ろされて、そこから首を一周している?みたいな構造で、中東ぽさがあってとても素敵だった。ミステリアス。
そして、機内コンテンツが豊富に感じた。WEST ENDのオペラ座の怪人があって(他の航空会社で怪人を今のところ見たことがない)それを聞きながら寝た。そして、JOJO RABITT を視聴。私はアベンジャーズがめちゃくちゃ好きなんだけど、その中でもTHORの三作目、Ragnarok(ラグナロク)は最高に面白いと思う。監督がTaika Waititiさん。Thorの1・2作目からの雰囲気をガラッと変えて大成功のイメチェンを成し遂げた偉大な人。
その人がこの映画のメガホンをとっていて気になっていた。留学先で友達が「おすすめだよ〜」と言っていたので、コメディ色の強い(と私が勝手にイメージしている)Taikaさんが、ナチスのユダヤ人排斥と言う重いテーマをどう取り扱うんだろうと気になっていた。
ここはネタバレするとこじゃないので内容には触れないけれど、とにかくJOJOとElsaと言うユダヤ人の女の子が可愛いこと可愛いこと。そしてスカヨハが綺麗で健気で強くて素敵だ。
戦争というテーマだけど、それよりも一人の少年が愛について知っていくその過程がとても幼くて可愛くて、わかっていたけれど色々号泣してしまった。
ちなみに、私のお気に入りは主人公の友達Yorki(多分見た人みんな好きって言うだろうけど)。
さて、そんなこんなで17時ごろ関空に降り立った。
てっきりコロナウイルス関連の検査を受けることになるのかと思ったけれど、サーモグラフィーの前を通るだけで終わりだった。拍子抜けだったが、検査にかかる費用はとても高いと聞く。どうせ2週間隔離生活をすることになるので、陽性だろうが陰性だろうがあまり関係ない。若者の私に検査を使うのも勿体無いなと思った。
荷物を受け取って入国する際に、ふとカバンに友達にもらったサボテンをスーツケースに入れていることを思い出した。届け出ると、どうやらイギリスで検査を受けて「危険なものはありませんよ」と言う保証をもらわないといけなかったみたいだ。
没収されてしまった。
知らなかったとはいえ手を煩わせてしまって申し訳ない・・・。そして、サボテンをくれた友達よごめんね。代わりのサボテンを買って君のくれたサボテンだと思って育てるよ。
ゲートを潜ると、母が迎えにきてくれていた。
見ても全然久しぶりだと感じないのは、11月に会ったばかりだからかもしれない。日本に住んでてもこのくらい会わないなんてザラだからな〜。
会った瞬間消毒のスプレーを吹きかけられた。目に入った。痛い。
父はレンタカーを借りてきてくれていた。
レンタカー会社の人も大変だろうな。。。消毒しないといけないから。
家に帰ると弟がいたが、最初のうちは濃厚接触を懸念して3メートル以内に近づいてくれなかった。そして私はリビングにすら入れない。
リビングから廊下に繋がるドアを開けて、その境目に座りこんで食べる私とリビングでテーブルの席について食べる家族。シュールだ。
その後、シャワーを手早く済ませてバタンキュー。
3時ごろに目覚めて、夜明けを見た。
陽が登ってくると、部屋の中にオレンジの光が差し込む。なんて明るいんだ…!!!
イギリスの部屋はお世辞にも日当たりがいいとは言えなかったし、冬は外に出ても日光を感じられることは少なかった。それが、一面の青空!!!
ロンドンの天気を調べてみると、一日中晴れ。曇りマークですら無し。その天気、もっと早く出してよ!!!
一番辛い冬の季節だけを乗り越え、一番楽しい春・夏はいられないと言う本当に絶望の滞在期間だった。
24th March 2020 自宅の自室にて
リビングにも入れないし、ただいまのハグもできないし、弟が東京に下宿にいくのにハグもできないし、、、、。
まだ隔離2日目。
この間に課題をさっさと終わらせよう…。
ロンドン最後の日、3月20日
あっっっという間に最後の日がやってきた。
前日に布団も枕も現地の日本人にあげてしまったから、掛け布団の代わりにコートをかぶって寝た。
フライトは21日の朝9時10分ヒースロー発。
3時間前に空港に着いておこうと思ったら5時には家を出ないといけないけれど、起きれる気がしなかったので20日の真夜中に地下鉄Picadilly Lineを使って空港へ行くことにした。
朝は、その前の日に残っていた大根と冷凍タラで作った醤油ベースの煮付けと冷凍ご飯を食べて、残っている食材やモノをフラットメイトの子に託す作業に終われた。
授業がオンラインで行われていたけれど、どうせ録画されるとわかっていたしパッキングが終わらなかったので諦めた。帰国したら見ます。
そして、まだ寮に残っている友達に連絡して、最後の挨拶だとかをした。
まずはロンドンにやってきて初めて会った日本人の子。Pre-sessionalの時に同じクラスだった彼女は本当に英語を愛してる!って感じの人で、英語がめちゃくちゃペラペラだから心の中で「英語の師匠」と呼んでた。
goodbyeを言いたいんだと伝えたところ、じゃあ散歩にいこうというイケメンなお誘いをしてくれた。ちなみに、散歩にいこうって個人的にすごくイイと思う。
別にどこに行くわけでもないけど、話したい。でも、ただ話すだけじゃつまらない。そんな時に、散歩って本当に素敵だと思う。会話が途切れても変じゃないし、一緒に歩いてるだけで楽しめる。
……もしかしたら景色の綺麗な街ならではかもしれないけど。もし私に彼氏ができたとして(あくまで仮定の話)、マイホームタウン西宮市で散歩するという選択肢が出てくる自信がない。
寮の東の方にあるAngelsの方に行くのかなと思ったけど、テムズ川のほとりを提案してくれた。空は世界の混乱とは対照的にとてもいい天気で、マフラーなしでも快適だった。
コロナのせいでTake awayのみの取り扱いとなっているPRET(どこにでもあるカフェチェーン店)で飲み物を買って、2時間ブラブラ歩いた。お土産屋さんに入ったり、閉鎖間近のCovent Gardenに行ったり。で、これからどうするのかだとか、この7ヶ月どうだったとか、そんな話をたくさんした。
とても平和で幸せで、こんな時間がずっと続いたらいいのにな〜って思ってたら、2時間あっという間に過ぎていった。
素敵な時間をありがとう、師匠…。絶対に東京に会いにいくと勝手に決めてる。
その後、前日にKings Crossの前のストリートショップ(farmers' marketなのかもしれないけれど、観光地価格で全て高い笑)で買ったケーキやお菓子を友達を呼んで食べた。
で、その後フラットメイトの子にもバイバイをした。5人のフラットメイトのうち2人はすでに実家に帰っている。
残っているうちの一人は年明けにやってきた人で、中国に交換留学に行ってたけど、コロナ云々でそのまま帰国する流れとなり、荷物をほとんど北京に残したまま1月中旬から帰っててるというとても不運な状況に置かれている。先週その子がレミゼのマグを使っているのを発見してミュージカル好きだったことが発覚し、「もっと早く声をかけておけばよかった…!!!」と死ぬほど後悔した。一昨日Nando'sのチキンをデリバリーして一緒に食べながら、おすすめの舞台や好きな歌についてお喋りした。
本当にその時面白過ぎて死ぬかと思ったのは、インスタに私の写真をストーリーにあげてくれる時にOne Day More(レミゼのめちゃくちゃ盛り上がる曲)をBGMに設定してくれたこと。
何が面白いって、その歌でマリウスとコゼットが「やっと会えたのに〜離れ離れ〜」と歌うんだけど、まさに今の状況に酷似していてツボにハマりまくってしまった。
後、Bring Him Homeをかけている時に「うーん私の今の気持ちもこんな感じだ笑」って言ってくれたのも笑ってしまった。この曲はジャンバルジャンが、多くの若者がフランス革命で命を落としていく中、「若いマリウスを無事に家に返してあげてくれ」と歌う曲なのだ。
彼女には日本に帰国したらすぐ手紙を書こうと思う。どうせ14日間の自己隔離期間がやってきて、実家に缶詰になっちゃうのだ。
もう一人のイギリス出身のフラットメイトはCOOPでバイトしているのだけど、それが辞められないからロンドンに残るという少し不憫な境遇の男の子。もう会えないなと思ってたら23時にキングスクロスから空港に向かう途中駅の中でばったり遭遇して、嬉しい通り越してびっくりした。
最後の一人はお隣に住んでいた日本人の男の子で、彼は本当にいつも料理がすごかった。笑
彼料理のレパートリーが多いだけじゃなく、何より何事もめんどくさがらず丁寧にこなす。はっきり言って、私はラーメンを出汁から作ろうとする人を初めて見た。
Pre-sessional courseが終わってからいきなりフラットを移れと言われたときは最悪な気持ちになったものだけれど、私はこのフラットに住めて本当に良かったと思う。
そして、私は今までたくさん友達に恵まれてきたけれど、それはこの留学期間も同じだった。
みんな心が広くて真面目で明るくて、話すたびに元気が貰える人ばかりだった。
たくさんの人にgoodbyeを言って、私は23時ごろに寮をでた。
一人荷物をKings Crossまで運ぶの手伝ってくれて、別れる時に、帰国が決まって初めて泣いた。
それまで「自分はもっと早く色々しなかったんだーーーー」と言う自己嫌悪が止まらなくて涙が出なかったけど、純粋に離れるのが寂しくて泣いてしまった。
これがロンドン生活7ヶ月間の最終日。
私は今ドバイのトランジットでこの記事を書いている。
もう少しで関空行きの飛行機の搭乗時間だ。
次の記事は日本の自宅で書くことになる。
今日にぴったりだな〜って思った曲。今どハマりしてるミュージカル、Dear Evan HansenのFor Forever。
ちなみにこのミュージカル本当は今週の金曜日に観にいくつもりだったけど、コロナの野郎のせいでWESTENDは今週月曜日から全てシャットダウンなのです。
滑り込めなかった。。。。オペラ座の怪人も観にいく予定だったのに…。
1:53AM 22nd March 2020 Sunday ドバイの国際空港でトランジットを待ちながら
隣の人がタブレットで映画見てるんだけど、音めっちゃデカイし、なんか画面の中で女の人が発狂してるし、めっちゃカオス。笑
せめてイヤホンするかもっと音量小さくしてくんないかな??笑
弾丸帰国
神戸大学からの留学終了のお知らせを書いたのが17日の朝だったわけだが、
その日の夕方に日本政府がイギリスの感染危険度レベルを2に引き上げ、他の大学からの留学生も帰国準備に入った。
1時間おきに状況が変わって、とてもストレスを感じる。
今まで何か起きて強制帰国になった人の話を聞いても「大変だな」くらいにしか思っていなかったけれど、今はそのつらさよくわかる。
やることがたくさんあって大変なだけじゃなくて、数少ないこちらでできた友達と離れるのが悲しい。
日本人の友達のこっちでできた友達も、帰国したらとても遠く離れ離れになる。
晩ご飯一緒に食べて映画見るなんてこともできなくなる。私は実家暮らしだから、そういうことができる寮ぐらしがとても新鮮で楽しかった。
昨日は月曜の授業でよく一緒だった友達2人と一緒にパンケーキを作った。ほんとはもう一人来るはずだったけれど、彼女は喉の痛みがあるらしく、大事をとってテレビ電話した。
別れを惜しんで泣いてくれるとは思っていなかったので、その時初めて離れ離れになる実感が湧いた。帰ったら彼女にカードを送ろうと思う。
今日は昨日の晩一睡もできなかったので、その分死ぬほど眠った。
起きてから、飛行機のチケットをとった。
その後SOASの写真を撮りにいくという友人についていき、SOASの中で写真を撮った。
この道中初めて知ったのだけれど、SOASは明日の12時から閉鎖らしい。
今週の月曜のメールでは図書館はこれからも平常通り開きますなんて書いてたのに!
これが最後になるかもと思って借りてた本を2冊持ってきていたので、返すことができて一安心。持ってきててよかった。
写真を撮った後、Fortnum&Masonの本店にいくというのでそこにもついて行った。
なんとお財布を忘れるという失態をかましたが、神のような友人はお金を貸してくれた。ありがとう…
街の人通りは少なかったように感じる。まるで休日の早朝のような。
本店にしか売ってなさそうなマーマレードだけ購入。
キングスクロスにも支店があるらしいので、帰宅後行ってみた。
帰国する準備なんて何もできていなかったから、お土産がなにも買えてないのだ。
祖父母や従兄弟、友達やバイト先用に紅茶をたくさん買った。自分用ももちろん。
帰ってきてから母と帰国準備に関する電話。
17日の朝の段階で、24日にグループプレゼンのミーティングもあったしできるだけ長くロンドンにいたいなんて思いもあったから3月27日から31日の間で帰国しようと思っていた。
けれど今朝日本政府がヨーロッパからの入国者を制限するらしいと聞いて27じゃ遅い、もっと早めるかと24日のチケットを購入。同じプレゼングループの人たちにはグループチャットでめちゃくちゃに謝り倒したけれど、「仕方ないよ、てかこの宿題この状況じゃ無理じゃない?プレゼン中止お願いするメール書いてるよ」っと返信がきた。強い。
なんで週末のチケットを取らず来週の火曜日のチケットを取ったのかというと、23日にDear Evan Hansenのリリックブックがアマゾンから届く予定だったから。ピアノ譜とコード進行、そして歌詞が書いてある。
私はWaving Through a windowにめちゃくちゃハマってしまっていたのでどうしてもそれを受け取りたかった。こんな理由で出発を遅らせていたなんて死んでも母には言えない。
あと、まともな理由としては、日本に送る荷物を入れるための段ボールが金曜日に届く予定だったので、配達を平日にしようとするとどうしても火曜日出発にするしかなかった。
けれど運よくどちらも今日届いてくれたので、もうイギリスに残る必要はなくなった。
ロンドンが週末に閉鎖されるのではないかという話に震え上がった私は、21日の土曜日朝のフライトで日本に帰国する。
1時間おきに状況が変わるのが本当にめんどくさい。もう早く帰りたいなんて思ってしまう。
荷物を入れる段ボールが5個セットだったので、必然的に4つ余る。一つを引き取ってくれる友達が、本当に参っていると話してくれた。
彼女は本当にいつもニコニコしてて明るくて本当に良い人だと思っているので、気の利いたことが何もできなくて心苦しい。無事に帰国して、楽しく生活して欲しい。
みんな、安全に健康に楽しく幸せに暮らして欲しい。
私は早く帰国になった不運を嘆くというより、7ヶ月間の生活に対する後悔を深く感じる。
もっと行っておけばよかった場所だとか、やっておけばよかったことだとか。
後悔はせずに「そんなこともあったけどやってよかった」って思い続けた人生を歩んできた(つもり)だから、今人生で一番後悔していることが多いと思う。
言ってもしょうがないけど。
ちなみに私は帰国後14日間隔離されるらしい。
オフィシャルニート生活だ。
とは言ってもSOASからの課題はあるので、それを終わらせないといけないのだけれど。
本当は、今週月曜と金曜にミュージカルを見にいく予定だったけれど、今週の怒涛のコロナ関連パニックでウエストエンドも全て中止になった。
予約した時には想像してなかった。ミュージカルを見にいくどころかロンドンからおさらばすることになるなんて。
1:15AM 19th March 2020 寮にて
留学終了のお知らせ
一気にイギリスの新型コロナウイルス感染危険度が1に上がり、
もうこりゃ留学終わるなって思うと夜も眠れなくて、
昨晩は悶々として過ごしていた。
7ヶ月の滞在中、私もっといろいろできたんじゃないの?って思うと、自分が嫌になって自己嫌悪。
一睡もできずに朝6時半ごろになって空が白んできた頃、とりあえずスーパーへ買い出し。
近くのカフェで朝ごはんを食べた。
イギリスに来て初めて食べたご飯がこのカフェのサンドイッチだった。
ハムとチーズしか挟まってないのに4~5ポンドはするから、ロンドンの物価こええって思いながら朝ごはんを食べた。
そして、一番安い飲み物がエスプレッソだったので頼んでみると、めちゃくちゃ苦い小さなコーヒーが出てきたびっくりした。
何と私はエスプレッソという名前とこの苦い飲み物が結びついていなかった。
7ヶ月で成長したかどうかは知らないけれど、今はもうエスプレッソが苦くてちっちゃいことはわかる。
食べながらボーッと外を見ていると、気のせいかスーツケースを引いている人が多いようにも感じる。ロンドンではスーツケースを伴ってる人なんて普通なのに、コロナ云々のせいで嫌に焦燥感を感じる。みんな母国に帰ってるのかなって。
お客さんは私の他に誰もいなかった。途中でお店の顔なじみの人がコーヒー飲んで帰っていったくらい。あとは仕入れの人がやってきて帰ってくとか。
8月にここを訪れたときは大変賑わっていたから、コロナのせいなんだろうな〜って思う。
少し多めにお金を渡して、お釣りはいらないですってカッコよく言ってみた。
初めてロンドンで食べたご飯がここだったから来たかってんとも伝えられた。
一つやりたかったこと、最初の頃にいったカフェに行くというやりたかったことを達成できてほくほく寮に帰ると、一通のメールが。
3月17日に開催された本学第8回新型コロナウイルス対策本部会議において、全世界に滞在中のすべての神戸大学生に帰国指示を発令することを決定いたしました。
私の留学生活の終了を告げるメールはすごく気持ちの良い晴れた朝にやってきた。
9:30AM 17th March 2020 Tuesday 寮にて
さて今から最後の授業のreadingたちと3月中に提出のエッセイ二本とグループプレゼンを帰国までに何とかしなければならない。
こんなしんみりしてる場合じゃないのだ。
留学終了の予感
ついに先ほどヨーロッパの感染症危険情報が更新され、
イギリスはレベル0から1に、
それ以外は1から2へと引き上げられた。
レベル2というのは我々交換留学生にとって節目の数字である。
なぜなら、2になった瞬間日本の大学からのプログラム終了のお知らせが届き、
日本への帰国が決定するから。
ドイツがレベル0から1に引き上げられたのは遅くとも3月6日ごろだったとすると(なぜならこの日大学からそのお知らせメールが届いたから)、2に引き上げられるまでにおよそ10日間かかったことがわかる。
つまり、イギリスもどれだけ遅くても10日以内にはレベル2に上がるのだろうし、
何ならいますぐに上がってもおかしくない。
秒読みってやつだ。
2週間後には日本に帰国してて自宅待機してる可能性だって十分あり得るのだ。
何てこった。こんなにすぐにさよならになるなんてわかっていたら、オックスフォードやケントにも遊びに行っときゃよかった。
ミュージカル全部見に行っときゃよかった。
人生何があるか分からないから、やりたいと思った時にやっとかないと損をするということを身をもって知る21歳の冬。
何なら大学からの強制帰国なんて極力応じたくないけれど、もし移動もできない、大学で授業もない、ミュージカルも観にいけない、ボランティアも何もできないとなるとイギリスにいても何もできないということになる。
留学おしまいの予感。
とりあえず、残ってた3キロの米と大量の調味料、お茶パックを消費しなければならない。
昨年の8月末にロンドンにやってきた時にこんな終わり方は想像してなかった。
本当に、人生って何があるかわからない。